<中津川5人殺害>26日に名古屋高裁で判決 判断に注目(毎日新聞)

 岐阜県中津川市で05年2月、家族5人を殺害し1人にけがをさせたとして、殺人などの罪に問われた同市坂下の元市職員、原平被告(62)に対する控訴審判決が26日、名古屋高裁で言い渡される。1審岐阜地裁判決(09年1月)が無期懲役(求刑・死刑)を言い渡したのに対し、高裁が「5人殺害」という結果の重大性や責任能力の有無についてどう判断するか注目される。【式守克史】

 1審判決は原被告の完全責任能力を認める一方、「精神的に追い込まれての無理心中。一方的な憎悪や利欲的な動機による犯行と比較すると一抹の酌量の余地はある」として死刑を回避。検察、弁護側双方が控訴した。

 控訴審で検察側は「殺害被害者5人という社会を震撼(しんかん)させた世上まれに見る凶悪重大犯罪」と指摘。原被告が母親への憎悪をきっかけに犯行に及び、「残された家族がつらい思いをするから」との理由で他の4人を巻き添えにした点について「身勝手で独善的。酌量の余地はみじんもない」と指摘し、改めて死刑を求めた。

 一方、弁護側は「恨みもない子どもや孫まで殺害する動機は説明がつかない。被告は犯行時、心神耗弱状態だった」として有期懲役刑を主張している。

 原被告に妻と子ども2人を殺害されたうえ、自身も包丁で腹部を刺されて軽傷を負った夫(44)は1審では死刑を望んでいなかったが、控訴審の法廷では「被告に反省が見られない。死刑にしてほしい」と述べた。この遺族の処罰感情の変化が量刑上どう考慮されるかも焦点の一つだ。

 ◇ことば・中津川・家族5人殺害事件

 1審判決によると、原被告は05年2月27日朝、岐阜県中津川市の自宅で母チヨコさん(当時85歳)と長男正さん(同33歳)をネクタイで絞殺。その後、近くに住む長女の藤井こずえさん(同30歳)とこずえさんの長男孝平ちゃん(同2歳)、長女彩菜ちゃん(同生後3週間)を自宅に連れ帰って首を絞めるなどして殺害。こずえさんの夫(44)も呼び出し、包丁で刺して軽傷を負わせた。

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